シュタイナー学校こくご教室 ひらがな全集
石代 雅日(監修)
石川 華代(絵)
e-waldorf こくご教室サブテキスト
絵とフォルメン。ことばとひらがながつながる。
子どもの想像力、創造力、心を育てるひらがな教育。
シュタイナー学校の授業では、お話をきき、絵を描き、詩を唱え、演じ、心で感じ取って「国語」を学びます。それを家庭で親子で楽しみながら実現するため、全ひらがなの教え方、習い方アイデアを1冊にまとめました。
この本を使うとこんなメリットがあります。
- お子さんが、楽しんでこくご学習できます。
- イメージ豊かに、ひらがなを覚えることができます。
- こくごに必要不可欠な、ことばを理解する力、イメージを膨らませる力が育ちます。
- 美的センスが育ちます。
- フォルメンを通してバランス感覚が育ちます。
- e-waldorf こくご教室を十二分に活用できます。
- 学校や教室で教える先生方の教材研究にも役立ちます。
「絵からひらがなへ」「フォルメンからひらがなへ」など、ひらがなをイメージ豊かに学びます。それぞれ、実際にどのように「ひらがな学習」を楽しんだらいいのか、インストラクション付き。
(例)絵からひらがなへ(↓クリックすると拡大します)
それぞれの文字に、イメージを膨らませる「ことば」と「絵」が添えられています。
イメージを膨らませて、絵を描く。
絵ができあがってくると、ひらがなが1つ浮かび上がります。
印象深いお話と一緒に文字を習います。
[1ページに1文字で掲載]
上記写真の見開き左側ページ(↓クリックすると拡大します)
上記写真の見開き右側ページ(↓クリックすると拡大します)
(例)フォルメンからひらがなへ(↓クリックすると拡大します)
それぞれ、フォルメンにイメージを膨らませる「ことば」が添えられています。そのことばに合わせてフォルメン(フォルム、形)をゆったりと描きます。形が少しずつ変わっていき、文字ができあがります。
[目次]
- もくじ
- はじめに
- 絵からひらがなへ
- ファルメンからひらがなへ(1)〜変容するフォルム
- ファルメンからひらがなへ(2)〜フォルムに絵を想像して
- 五十音ひらがなさくいん
- あとがき
(本書P2「はじめに」(2017年5月 e-waldorf代表 石川 華代)より)
「「シュタイナー学校こくご教室 ひらがな全集」を手にとってくださってありがとうございます。この本は、既刊の「こくご教室テキスト」を使ってくださっている読者の皆様からたくさんのご要望があって実現した本です。ご要望を寄せてくださった皆様にも感謝します。
ひらがなは文字であり記号です。でも、ただの記号ではありません。そこに言葉の力で、ストーリーが生まれたり、想像でイメージが膨らむことで、文字に命が吹き込まれます。その吹き込まれた命は、お子さんの中に生きる命です。わたしたち、シュタイナー教師は、子どもたちの中に「学びの種」を蒔きます。学びの種は、翌日に成果が現れるようなものではないけれど、この先何年もかけて育っていきます。心にひびくこと、ことばや、お話や芸術活動など、いろいろんあものと繋がり合うことで、その種は生命力豊かに、力強く育つようになります。
そんな「種」を一人でも多くの子どもたちの中に蒔きましょう。そして、その種を育てていきましょう。育つ土壌は、家庭環境や学校環境です。ほかのさまざまな学びや体験が栄養を与えていきます。この本がそんな生きた学びの助けになれば幸いです。
子どもたちと、子どもたちを取り巻く大人たちの成長と幸せを祈り、心からの感謝の気持ちをこめて。」
(本書P55「あとがき」(2017年5月 石代 雅日)より)
「ヴァルドルフ教育(ワルドルフ教育、シュタイナー教育)に関わる、私の最初の一歩となったのは、米国での日本語講師の経験でした。自然に囲まれた小さなシュタイナー学校で、生き生きとした子どもたちが、たどたどしいながらも未知の言葉を話そうと、大きな瞳をこちらに向けてくる表情が、今もはっきりと目に浮かびます。私にとっても、初めての教える体験。どうしたら文字を覚えてもらえるか、四苦八苦しました。この本にあるように、やはり絵を描いて、そこから文字を学んでもらいました。けれど、一人で考えているとアイデアに詰まってしまいます。それで、他の日本語教員仲間からアイデアをもらったりもしました。日本の学校で働くようになったときも、先輩先生方から良い案を分けてもらうことがありました。ですから、ここにまとめられたものは、多くの方たちの力の終結とも言えます。この場を通して、その恩恵に改めて感謝をささげます。
イーワルドルフ「国語教室」を執筆して一年が過ぎ、石川華代さんから、ひらがなの本をつくるお話を頂きました。「こくご教室」がどのようにお役に立っているのか、どんなところが足りないのか、色々お話を伺い、ひらがなの本を待っている方たちがいらっしゃることも知りました。私が出した案を、華代さんが美しい絵と聡明な構成で、素敵な一冊に仕上げてくださいました。
人間は「動き」とともにある存在です。特に小さい子供は、「動き」なくして学ぶことには本来向いていません。それでも座って学ぶならば、内面がたくさん動くように。文字は、単なる記号にとどまるものではなく、静や動を伴う「動き」の結集と言えます。書道が今日も、文字における大切な要素であることからも、それは理解されるでしょう。同じくフォルメンも、文字のもつ「動き」を体験するのを助けてくれます。大人の方も童心に戻って、おおいに楽しんでみてください。
「想像する」という力が、お子さんの内面で静かに活発に動いているか、ぜひ意識を向けて、感じ取って差し上げてください。最初から出来上がったものを提供しないことが助けになります。それだけが正しい答えだと捉えてしまい、内面の「動き」はそこで止まってしまいます。子どもたちが「ああかな、こうかな」と内面を動かすことができるよう、十分余裕をもって取り組んでください。文字を覚えること以上に、全てに生きるこの「想像する」力こそ大切だと思うのです。
この本に挙げた絵やフォルメンは、あくまえも「例」です。子どもたちよりちょっぴり発想がやせてしまった(!?)大人の方のサポートのためにまとめられたものです。別の良い案が浮かんだら、ぜひそれを大事にしてください。題材はいたるところに転がっています。文字をじっと見ていると、何かの姿に見えてきたりします。昔、多分誰もが「あの雲、○○にみえるね!」と楽しんだように。「想像する」力は人を愉快にし、自由にし、そして他者を理解し、希望をもたらしてくれる実際的な能力だと私は思います。想像力の欠如が、人の間や世界を分断してしまうことを考えると、益々現代の子育てにおいて、真剣に育まれるべき力だと思われてなりません。文字を学びながら、子どもたちが「想像する」楽しさを味わってくれますように。
読んでくださった皆様、石川華代さん、そしてイーワルドルフとのご縁に深く感謝いたします。」
石代 雅日(こくだい まさひ)
1967年 東京生まれ。
1991年 早稲田大学人間科学部卒業。
1992年 米国カリフォルニア州 ルドルフシュタイナーカレッジ留学。
在籍中、日本人コース、教員養成コース修了。
1993年より三年間、セダースプリングス・ヴァルドルフスクールにて日本語専科講師。
1996年より東京シュタイナーシューレ(現 学校法人シュタイナー学園)に勤務。2010年退職までの在勤中、クラス担任・音楽専科等を担当。
2006年 三鷹市「一般社団法人ヴァルドルフの森キンダーガルテンなのはな園」の小学生クラス(シュタイナー学校に通わない子どもたちのための週末のシュタイナークラス)講師。現在に至る。
好きなことは喫茶店での考えごと。歌や楽器も好きで、ヴァイオリンを細く長く続けています。小学校の娘と息子の親としても修業中。様々な子どもたちと知り合える愉しい日々です。
石川華代(いしかわ かよ)
e-waldorf代表。愛知県出身。ドイツ在住。大学にて幾何学を学び、高校数学教員8年間、ならびに学習塾経営9年間。
2002年、米国カリフォルニア州、ルドルフシュタイナーカレッジ留学。人智学ファウンデーションコース、シュタイナー教員養成コース修了。シュタイナー高校教員養成コース履修。
2004年渡英、エルムフィールド・シュタイナー学校にて幾何学、数学エポック授業担当。
2009年e-waldorf創設。シュタイナー教育教材、オンライン講座発行、プログラムやイベント企画運営。レッスンで世界中の子どもたち、大人に、算数、数学、幾何学の楽しさを伝えている。
シュタイナー学校に通う2男児の母。夫はシュタイナー教員。手作りを楽しみ、ヴェイルペインティングを愛し、40の手習いで始めたチェロに癒される日々。
A4横(寸法:横 約29.7cm×縦 約21cm×厚み 約4mm)
56ページ(フルカラー)
同シリーズで幾何アクティビティやフォルメン・レッスン1や「さんすう教室 小学1年生」もあります。
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シュタイナー学校こくご教室 ひらがな全集
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