星々と木々 ゲーテ・シュタイナー科学への道
丹羽敏雄(著)
樹々のなかに生きる、
惑星と照応するしぐさ・・・
バイオグラフィーやアントロポゾフィー医学の基にある、
自然観察術をやさしく呈示する、必読の名著
ゲーテ・シュタイナー科学入門の書
桜の花の美しさは、若枝の領域で抑制された、
生命の現れにほかならないのです。
*
木星が支配する楓の中で、
樹木は最も完全な形で姿を現しています。
楓は力強く空間の中に放射すると同時に
統合する中心を持っています。
この仕草は葉の形態の中に
はっきりと見ることができます。
*
太陽と強く結びついている木はトネリコです。
昔ゲルマン人はトネリコを
ユグドラジルと呼んでいました。
それは天と地を結ぶ宇宙樹でした。
というのも、トネリコは地中深く広く
暗闇の中に根を蜜に張り広げ、
また天の高みを目指し、
光を求め高く力強く成長しているからです。
(本文より引用)
「植物が太陽の影響のもとにあるのは言うまでもないことですが、個々の植物がそれぞれ独自の特性を持つには、惑星の作用が不可欠なのです。通常の自然科学においては、それぞれの種がそれぞれの特性をもつのは、遺伝による、つまりDNAの働きによるとされています。確かに生命の地上的な流れにおいては遺伝の力が必要とされているでしょうが、絵を描くにはキャンパスと絵具が欠かせないように、それは必要条件にすぎません。どのような絵が描かれるかは、絵の書き手の考えが決定的です。遺伝子を自由に操りながら、それぞれの特性を実現していくには、描き手にあたる存在が必要です。それが惑星の作用なのです。」(あとがきにかえてP87より)
目次
- 金星と白樺
- 火星とオーク
- 水星と楡
- 木星と楓
- 月と桜
- 土星とブナ
- 太陽とトネリコ
91ページ
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