動物の本質 〜ルドルフ・シュタイナーの動物進化論〜
カール・ケーニッヒ著
由井寅子 日本語版監修
塚田幸三 訳
シュタイナー哲学に基づいて、動物の本質に鋭く迫る。待望の日本語訳です。
「そして、同じく二枚貝が「閉じた目」であり、巻き貝の形のなかに「耳と聴覚」が生まれ、足頭類の吸盤のなかに「舌と味覚」が生じ、棘皮動物の五角形のなかに「頭の形態と記憶」が由来していると思うとき、自分のなかにあるさまざまな動物の歴史が実感されてきます。
このような地球自身の力と歴史から成長した「地球的動物」がいる一方で、人間とのかかわりのなかで、人間が進化するために捨てられた人間の性質の一部を担った「人間的動物」がいます。たとえば、サメは私たち人間に貪欲さと嫌悪を担い、爬虫類は、人間の堕罪の目撃者として存在し、哺乳類は、人間の堕罪の運命の重荷を負うものとして存在していると著者は言います。すなわち、哺乳類の形態、機能、行動のなかに人間の堕罪が刻み込まれていると。これら「地球的動物」も「人間的動物」もともに人間存在の基盤をなすものです。両親や先祖よりも、もっと根底の部分で私たちの存在を支えてくれるものなのです。」(P4日本語版監修者まえがきより抜粋)
「1963年の夏、この動物についてのコースも含めていくつかのテーマに関するカール・ケーニッヒの講義を聴くために、世界各地から医師やオイリュトミストがアバディーン近郊の、キャンプヒル運動の最初のセンターに集った。(中略)
本書は決して動物学の教科書を意図したものではない。しかし、ルドルフ・シュタイナーのアントロポゾフィー(人智学)から湧き出る豊かなアイデアと革命的な洞察および本書に溢れる情熱が、自然を愛し、自然から学びたいと切望している人すべてに刺激を与えるであろう。」(P9−P10はじめにより抜粋)
目次
- 日本語版監修者まえがき
- はじめに
- 第1章 動物の12分類(1963年8月5日)
- 第2章 軟体動物(1963年8月6日)
- 第3章 棘皮動物(1963年8月8日)
- 第4章 尾索動物(1963年8月9日)
- 第5章 節足動物(1963年8月12日)
- 第6章 節足動物とその特性(1963年8月13日)
- 第7章 魚類(1963年8月15日)
- 第8章 魚類とサメ、両生類と爬虫類(1963年8月16日)
- 第9章 地球の進化:両生類と爬虫類(1963年8月19日)
- 第10章 鳥類(1963年8月20日)
- 第11章 哺乳類(1963年8月21日)
- 第12章 家畜(1963年8月22日)
- 注および参考文献
- 地質年代表
(本の大きさ:横 約14.8cm×縦 約21cm×厚み 約1.5cm)
198ページ
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