いちばん大事な「子育て」の順番
0歳からのシュタイナー教育で、可能性をのばす
東仙台シュタイナー 虹のこども園
虹乃 美稀子(著)
「育児と育自(自分育て)は底流で重なる。子どもと大人、もっと確かに、もっと深く向かい合いたい。こんな時代だからこそ余計。(落合恵子さん)
乳児期、幼児期、学齢期...発達のプロセスを知ると、大人と子供の世界がこんなに違うのかと驚きます!」(本書オビ文より)
「生きる根っこを育む」
この言葉は、私が園で指針としている言葉ですが、どうもこの「根っこの力」がグラグラと弱い子どもが増えているように感じます。世の中のめまぐるしい変化に押し流されるようにして、子どもたちの発達の順番を無視した促成栽培のような教育や子育てが、知らず知らずのうちに蔓延しているからかもしれません。
私はこの本を通して、子育てには順番があるよ、ということをお伝えするとともに、子育てはアートですよ、ということをお伝えできたらと思っています。---本文より---
[もくじ]
- 序章 シュタイナー教育が教えてくれたこと
---子育てはアートです---
- 第1章 乳児期(0〜2歳)現生人類への道「赤ちゃんは全身が感覚器」
- 赤ちゃんにとっては 自分の手足が最大のおもちゃ
- 赤ちゃんは薄暗いところが落ち着きます
- 赤ちゃんがいるところでは 画面を消して
- お出かけは 時々に --- 赤ちゃんはおうちにいたいもの
- 自分で座れるようになる前に、大人の都合で座らせないで
- 「おんぶ」のすすめ
- 離乳食を卒業したら、おっぱいも卒業してよいのです
- 汚すのが仕事の1歳児、「自分で食べたい」が出てきたら
- 赤ちゃん言葉で話しかけないことは、相手を尊重すること
- CDの歌や音楽よりも、お母さんの鼻歌が聞きたい
- スマホの動画で子どもの気を紛らわせないでください
- 子どもはフォトジェニック!でも、カメラで子どもを切り取らないで
- おしゃべりは始まったけど、言葉の通りに受け取るのはまだ早い
- 「遊ぶ」とは 大人の「真似」から --- お手伝いしている「気分」を味わわせる
- 「空腹感」を覚える機会を取り上げていませんか
- 土に触れる遊びに慣れさせる。自然に嫌悪感を抱かないように
- 家の鍵と財布とスマホは 子どもに勝手に触らせない
- 赤ちゃんにとっては 自分の手足が最大のおもちゃ
- 第2章 幼児期(3〜6歳)からだをつくる縄文時代「生きる根っこの力を育てる」
- 「どっちがいい?」となんでも聞いていませんか
- 子どもを物のように動かしたり触ったりしないで
- 挨拶をさせることよりも、挨拶している姿を見せ続ける
- おむつをしているうちは、おむつが外れません
- キャラクターグッズを欲しがるままに与えていると
- 「広くて大きい」場所で子どもはのびのびできるか
- 遠くの遊園地やテーマパークより近所の公園へ
- あれこれ言うより、小さなひとことが、響きます
- 子どもに話しかけられたら、すぐにスマホを置いて 〜 ママゾンビにならないように
- 人間への信頼を失わせる「褒める子育て」とは
- 叱ってもいい、ただし怒らないで
- マニュアルのないシンプルなおもちゃが育む力
- 「買って、買って」のおねだりに買うことで応えない
- 大人の用事につきあわせるときは、短く切り上げる
- 楽しそうにしていても、疲れる前に連れて帰る
- コラム ● 私の園のおもちゃたち
- 時間で動くことを教えない --- 時計の読み方は学校に入ってから
- 「お片付けだよ」いきなりシャッターを下ろさないで
- 百科事典の珍しい虫を覚えるより、トンボやアリと仲良くなって
- 夜更かしは明日のエネルギーの前借りです
- 文字はまだ読めなくて大丈夫。世界をイメージで捉えられる方が大事
- 習い事は急がなくて大丈夫 --- ホリスティックに世界に関わることの大切さ
- コラム ● 子どもが子どもらしく在れる環境
- 「どっちがいい?」となんでも聞いていませんか
- 第3章 学齢期(7〜9歳)文字を得る時代「子どもらしく過ごせる“子ども時代”を大切に」
- しゃがんで用が足せるように
- ほうきの使い方と雑巾の掛け方は学校にあがるまでに
- ゲームは子どもにとってのドラッグ --- 不登校やいじめの原因にも
- 「学校に行きたくない」と言ったら、休ませてもいいのです
- 習い事は子どもの気質を見極めて1つに絞る
- 「整理整頓」は親がカスタマイズしてから
- 子どもの前で人の陰口を言わないで
- 友達としての大人より、愛される権威としての大人になる
- そろそろテレビはつけてもいいよ、でもニュースは気をつけて
- 社会の問題や危険を伝えるときには、世界の素晴らしさを伝えよう
- 「今日はこんなことがあったよ」子どもから話を聞きだす前に、自分から
- 「うちはうち」のルールが子どもを精神的に守り安定させる
- 意地悪や冷めたことを言うようになったら、成長のひとくぎり。自我の目覚めと考えて
- 「9歳の危機」蛹の時期に入る
- しゃがんで用が足せるように
- 第4章 10歳以降 蛹の時代「“子ども時代”からの脱皮に向けて」
- 心の土台を作る時期にできること
- ユーモアと喜びを忘れずに
- 幼児時代を知っている人とのつながりを大事にする
- 困難が時代を生き抜く力を
- コラム ● 私とシュタイナー教育の出会い
- 心の土台を作る時期にできること
- おわりに
著者プロフィール
虹乃美稀子(ニジノミキコ)(著/文)
虹のこども園園長。シュタイナー幼児教育者。1973年生まれ、仙台市出身。公立保育士として保育所や児童相談所に勤務後、シュタイナー幼児教育者養成コースに学ぶ。南沢シュタイナー子ども園にて吉良創氏に師事。
2008年に私塾「東仙台シュタイナー虹のこども園」を開園。園長および担任を務める。幼稚園部を中心に、未就園児親子クラスから小学生クラスまで、12年間にわたり子どもの成長を見守る草の根の教育機関として運営している。また東京をはじめ、全国各地で子育て講座やワークショップなども開催している。27年間で出会ってきた子どもたちは2000名を超える。著書に「小さなおうちの12ヶ月」(河北新報出版センター)。
4-6判ソフトカバー(横 約18cm×縦 約19cm×厚さ 約15mm)
224ページ
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