北欧の森のようちえん 自然が子どもを育む --- デンマーク・シュタイナー幼稚園の実践 ---
原書: Child in Nature
リッケ・ローセングレン(著/文)
ヴィンスルー美智子(訳)・村上 進(訳)
シュタイナー幼児教育理念と森の幼稚園が初めて出会うデンマークでの実践の書。自然は、子どもたちがさまざまなことを試しながら成長できる絶好の環境です。この本では、なぜ自然が子どもの発達のために健康的で刺激的な学習環境だと言えるのか、その理由に迫ります。子どもが生来持っている好奇心と、動きまわることへの自然な欲求について、また、日々子どもたちの発達を支える適切な枠組みを、私たち大人がどのように創り出すかについて、詳しく述べられています。リスクを伴う遊びをすることや、自然の中で感覚を刺激されることは子どもの健康を増進し、学びを支える基礎を作ります。自然は、子どもの健康的な発達に不可欠なものなのです。
この本は、職業として幼児教育にたずさわる方や、この年代の子どもをもつ保護者だけでなく、自然の中での子どもの成長に興味のある、すべての人を対象に書かれています。(医師/脳科学者/オールボー大学 哲学・教養学科特任教授ケル・フレーデンス)《本書裏表紙より》
【目次】
- 日本の読者への皆さまへ
- 子どもの未来のために!今できることを
- 子どもの成長に必要な自然の力
- 序章
- 読書の手引き
- デンマークにおける森のようちえんの歴史
- 森のようちえん「こども島ボンサイ」
- 読書の手引き
- 第1章
子どもにとって大切な自然・運動・野外生活- 人間が自然の中にあるということ
- 自然欠乏症候群
- 体が動くとき脳が発達する
- 「こころ惹かれること」が呼びさます、自然の回復効果
- 一般の幼稚園と「森のようちえん」---子どもの発達の違い
- 注意力・運動能力の発達と模倣について
- 子どもは体で考える
- ことばの発達と野外生活の密接な関係
- 幼児教育の枠組みに自然を取り入れる
- 人間が自然の中にあるということ
- 第2章
自然を全体の枠組みとした幼稚園- 子どもの発達に重要な四大元素との関係
- 子どもの感覚への四大元素のはたらき
- 地
- 水
- 火
- 風
- 地
- 自然の中の自由遊び
- 自然は空想の一番の味方
- 手で掴む、そして理解する
- 自然は空想の一番の味方
- 危ない遊び
- 枝を使った乱暴な遊び --- 止めなければならない時
- 共同体と社会生活
- 自然の中で、周りの大人はどうあるべきか
- 適切な静けさを作り出す
- よく見える安全な居場所を野外に作る
- 森のようちえんの新入園児
- 適切な静けさを作り出す
- 保護者の経験、保護者の課題
- 保護者の役目
- 森への送迎バス
- 3歳未満児の野外活動
- 入学にむけての準備
- 学校が始まってからも自然との関係を保つ
- 子どもの発達に重要な四大元素との関係
- 第3章
シュタイナー森の幼稚園の教育- 一年のリズムと自然
- 四季の祝祭
- リズムの重要性
- 週のリズム、一日のリズム
- 遠足
- 移行の時
- 野外と屋内のバランス
- 週のリズム、一日のリズム
- すべての感覚を毎日使う
- 本物の感覚体験が子どもの脳を発達させる
- ナイフを使って木を削る
- デジタルメディアとスクリーンタイム
- 本物の感覚体験が子どもの脳を発達させる
- 森のようちえんの、模倣に値する大人
- 庭の可能性
- 一年のリズムと自然
- 第4章
自然を楽しむには --- 空腹でなく・凍えず・濡れない- 食事
- たき火
- 睡眠と休息
- 休息とマインドフルネス
- 衣類
- リュックサック
- 衛生とトイレ
- 食事
- 第5章
自然と野外生活を中心にした幼稚園を創る- 幼稚園をとりまく環境
- 感覚を豊かにする空間
- 発達と新たな知識のために熟考し続けること
- 幼稚園をとりまく環境
- 第6章
自然の中の子ども、子どもの中の自然- 自然は生涯の友だち
- 街中で自然を見つけて利用する
- 自然は学びの場 --- 子どもにとっても、大人にも
- 自然は生涯の友だち
- あとがき
- 詳細資料
- 参照文献
リッケ・ローセングレン(Rikke Rosengren)(著/文)
森のようちえん・シュタイナー幼児教育施設「こども島ボンサイ」の共同設立者・園長。シュタイナー教育者として、長年にわたり教育分野で国際的に活動、講演や著作活動を行っている。幼児教育学、自然教育学、組織管理者啓発などの講座を提供する、知識・能力開発センター「ボンサイ学院」の所長。
ヴィンスルー美智子(Michiko Winslow)(訳)
明治学院大学フランス文学科卒。コペンハーゲン郊外に在住。5人の子の母。1996〜2005年、世界最初の森のようちえん「Sollerod Skovbornehave」(エラ・フラタウの「歩く幼稚園」)に勤務し、2代目園長のKirsten Schouに師事する。2009〜2011年、末っ子がシュタイナー幼稚園に通園したことがきっかけで、シュタイナー 教育と出会う。
村上 進(Susumu Murakami)(訳)
早稲田大学理工学部卒。家族で米国に駐在中、シュタイナー学校「Green Meadow Waldolf School」に子どもたちを通わせる。2012〜2017年、中部学院大学生涯学習センターで市民のための「森のようちえん」教室の運営に携わる。健康・教育支援サービス/フリースペースの運営、翻訳及びウェブサイト構築を行う、ルリユール・アンテリユールL.L.P.代表。
寸法:横 約18.2cm×縦 約22.5cm×厚み 約14mm
180ページ
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