シュタイナー教育
クリストファー・クラウダー(著)
マーティン・ローソン(著)
遠藤孝夫(訳)
シュタイナー・ヴァルドルフ学校は、その学校が置かれた文化的環境との相互関係のなかで成長する、社会的な有機体といえます。シュタイナー・ヴァルドルフ学校は、それぞれの置かれた多様な状況に順応し、社会状況の展開にも重要な貢献をしなければなりません。この学校が長い歳月にわたり存続してきたという事実は、多くの人々の勇気と献身的努力があったことを証明しています。本書は、シュタイナー学校の現在の姿を紹介するとともに、その将来も予測したいと考えています。その際に、現在も、そしてこれからも、シュタイナー学校の中心となる存在は、常にこどもであるということに変わりはありません。
まずは、シュタイナー教育の今日の姿を示すために、私たち著者の母国であるイギリスの典型的なシュタイナー学校の日常をのぞいてみたいと思います。学校の現場で実際に行われているシュタイナー教育とは、いったいどのようなものなのでしょうか。(本書「はじめに」より抜粋)
私たちが精神科学から学び取ろうとしているのは教育の「方法」であって、教育の「内容」ではありません。むしろ教育の「内容」は、社会が必要としていることから導かれます。(P138より抜粋)
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